放射能関連報道に意味がない理由

2011.3.11 東日本大震災による福島第一原発事故の影響から 連日、放射能関連の報道が行われています。 最近では放射性物質に汚染された石を 『汚染石』と名付け、それを用いて作られたコンクリートについて 毎日のように報道されていますね。 汚染石使用の住宅、福島県内に60棟超 『汚染石』っていうネーミングセンスにはもはや何も言うことはありませんww こういった報道には放射線量が載っていたりするのですが 僕がいつも感じるのは 『どれくらいの線量を浴びるとやばいかという判断もつかない人に 数字を聞かせても不安を煽るだけ』 だということです。 判断基準が曖昧なものに対して発言力のあるメディアなどが 具体的な数値などを出すと『何かやばい』と思うのが人間です。 また、報道では『基準の~倍』などという表現も良く見受けられますよね。 これもまた同様でまず『基準』という曖昧なものに対して これまた意味のない『~倍』という話がされています。 (しかも大体の場合『国の基準の~倍』といって 国の基準がいくらなのかは同時に言ってくれない・。・) よくビジネスでもありますが 比較対象を選んで有利な基準で比較してしまえば その差は如何様にもすることが出来ます。 数字は鵜呑みにするなということですね。 また『~倍』という表現は掛けられる数字がどのような数字かが問題なのです。 10,000円の250倍だと250万円となりますが 1円の250倍だと250円にしかならないのです。 報道されている放射線量にはミリとかマイクロとかついているので ちゃんと掛け算してみると『あれ?』ってくらいのときがあります。 (時々本当に高いときもありますけど・・・) 昨今のメディア報道の『~倍』や『~マイクロシーベルト放射線が検出』は 不安を煽る役割しか担ってないのではないかと思いますね。 あと、『周辺の地域と比べて』とかも言葉のマジックな気がしています。 放射線の問題は周辺の地域より高いかが問題ではなくて 浴びた放射線の量が問題なわけなので。 というわけで 放射線が検出されたという報道には注意したほうがよさそうです。
放射線測定と数値の本当の話
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