なぜ僕は家を買わないかをバランスシートで説明してみる。
何事もバランスシート(B/S)で考えるというのは大切なことです。
何が資産か、何が負債かという考え方については
日常生活においても本当に重要で、それを知らないと損をしかねません。
そういう意味で簿記を勉強するのは資格取得うんぬんの話ではなく
とても良いことだと思います。
僕はこれまでもブログで「家を買わない」ということを何度も言ってきました。
ここでの「家」とは自分が所有する家という意味でマンション、一戸建ては問いません。
以前は賃貸のほうが家族構成に合わせて柔軟に家を変えられるといったことや
ローンの不合理さを理由としていたのですが今回はB/Sで考えてみたいと思います。
住宅購入価格5,000万円の一戸建てを買ったとして話を進めたいと思います。
話を簡単にするため細かい数値は省略します。
まず、「家」は皆さんご存知の通り資産です。
一戸建ての場合、約2割程度は販売会社の祖利益となるので
資産価値は4,000万円となります。
大体の人はローンを組んで購入しますので
頭金1,000万円としても4,000万円をローン返済します。
4,000万円のローン(35年返済)を組んだ場合の
支払い利息を含んだ総返済額を5,000万円ほどと仮定します。
この前提で資産、負債の増加を考えると
【資産】
住宅:4,000万円
【負債】
住宅ローン:5,000万円(総返済額)
となります。
その他、もちろん頭金等で預金等の資産が減ります。
ここでもう一つとても重要なことがあります。
意外とみんなこれに気付かなかったりしますね。
それは
「家の資産価値は購入した時点で半値程度に下がってしまう」
ということです。
つまり、4,000万円の家を買ったとしても
買った時点で2,000万円の価値になるということなのです。
資産の価値というのはその人がいくらで買おうが
市場によって決定されます。
もちろん買ったときよりも高く評価される場合もあるのですが
日本ではほとんどの場合下がります。
つまり実際の資産価値で考えると資産は2,000万円となり
多額の負債を抱えることになるのですね。
こんな感じ。
【資産】
住宅:2,000万円
【負債】
住宅ローン:5,000万円(総返済額)
もちろんローンは減らないので
実際にはそんなに価値がないものに対して
倍近くお金を払わなければならなくなるのです。
家を買う人には
「老後何も残らないよりはいい」
という人がいますが、上記の数値をみて同じ事がいえますかね?
賃貸でも確かに毎月家賃は必要なのですが
生活レベルによって変えられます。
皆さんどちらがよいですかね?
僕は今回の計算をしてみてやっぱり家は買わないと確信しました。
最近読んだ本です。
リフレ派の提案については賛同できないのですが
考え方自体は間違ってないと思いますので一読の価値はあると思います。
くろ
バランスシートで考えれば、世界のしくみが分かる
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